コラム

これがおすすめ!退職金の運用方法と運用する際のポイント3つ

定年退職を控えて、老後の人生設計をできるだけゆとりあるものにしたいとお考えの方はきっと多いことでしょう。しかし、それには退職金を上手に運用して、資産を“増やす”ことが何より大切。とはいえ、資産運用にはリスクも付きまといます。そこで今回は、貴重な退職金をできる限り安全確実に増やすためのポイントとおすすめの資産運用方法についてご紹介します。

退職金のうち余裕資金がいくらかを見極めることが資産運用のカギ

夫婦の老後資金には2,000万円を必要とする試算を盛り込んだ金融庁の報告書が話題となった「老後2,000万円問題」。賛否両論ありますが、そこで指摘されていることは決して誇張でもなく昔から言われてきたことです。むしろ、年金+2,000万円ではゆとりあるセカンドライフを送るのは厳しいという意見もあるほど。事実、日本人の平均寿命を考えると、かなり長い期間を視野に入れて老後資金を維持・形成していく必要があると言えるでしょう。かといって、公的年金はあくまでも生活を支える資金なのでこれに手を付けるのは得策ではありません。また、預貯金は非常時への備えとしてつねに残しておきたいところです。

 

そうなると、退職金を運用して資産を増やすのがやはり最善策ということになるでしょう。ただし、退職金をすべて投資に回すのはリスクが大きすぎます。20代や30代とは違って定収入のないシニア世代では失敗したときにリカバリーが利かないからです。

 

こうした意味からも、退職金のうちどの程度の資金を資産運用に回せるか正しい判断を下すことが必要。そのためには、退職金全額のうち余裕資金に該当するのはいくらかをしっかりと把握しておくことが大切です。言うまでもないことですが、余裕資金とは生活資金や必要資金を除いたものを言います。預貯金が少ない場合や年金だけでは生活の質が維持できないといった場合は、当然、退職金のうち投資に回せる額は少なくなります。

リスク資産と安全資産に分散投資するのが賢い資産運用法

退職金全額のうち生活資金や必要資金を除外した余裕資金を元手に資産運用を図るとは言っても、そのすべてをリスクのある投資に回すのは考えもの。なぜなら、値動きの激しい株や投資信託に資金を集中すると損が出た場合に大きな痛手を被るからです。かといって、国債や社債、定期預金、保険商品など値動きが小さい商品だけで運用していては安全なだけで資産を増やすのは難しいでしょう。

 

やはり、「リスク資産」「安全資産」をうまく組み合わせて、上手に投資するのが資産運用のポイント。ちなみにリスク資産とは株や投資信託など値動きの大きなものを指し、安全資産とは国債や社債、定期預金、保険商品のように値動きの小さなものを指します。一般に株式などリスク資産に投資する割合は、「100-自分の年齢%」を目安にすればよいと言われているので、65歳なら35%まではリスク資産に、残りの75%を安全資産に振り分ける(分散投資)とよいでしょう。

 

  • 資産には2種類がある
  目的 具体的な運用方法・投資先
安全資産 資金を守る 国債・社債・定期預金・保険
リスク資産 資金を増やす 株・FX・投資信託・先物取引・仮想通貨・不動産投資・フランチャイズ経営

 

ピックアップ! おすすめの退職金運用方法

安全資産とリスク資産をバランスよく組み合わせ、分散投資することが退職金の賢い運用方法であることは先に述べた通りです。では、具体的にどんな資産運用方法を組み合わせるとよいのか下に一例をご紹介します。

 

安全資産 退職金定期預金プラン 退職金に特化した定期預金プラン。通常の定期預金の金利が0.1%なのに対して、退職金定期預金プランでは平均2.0%と高めに設定されています。
終身保険 保障が一生涯継続する保険。病気やけがの保障が充実していて、掛け捨てではない商品を選ぶことが大切。また解約返戻率の高い保険商品を選べば、資産運用効果も期待できます。
リスク資産 株・投資信託 すでに投資経験の豊かな方なら株を、投資経験の少ない方なら少額から始められる投資信託がおすすめ。
フランチャイズ経営 遊休地などを活用してコンビニや飲食店を経営するのも資産運用としてはポピュラーです。なお、おすすめは「コインランドリー経営」①無人店舗で人件費がかからず②現金収入が得られ③景気に左右されないことから、リスク資産の中にあってきわめて有望な投資の一つとされています。

 

まとめ

退職金を元手とした資産運用には老後資金を「守る」目的と「増やす」目的があります。資金を増やすにはある程度のリスクを覚悟しなければなりませんが、それでも、可能な限り投資効果の高い資産運用をチョイスしたいところ。その意味では上の表でご紹介したフランチャイズ経営、とりわけ少ない資金で始められ、毎日のように現金収入が得られるコインランドリー経営がおすすめです。